日下義雄長崎県知事への長崎居留欧米人からの感謝状


   日下義雄長崎県知事は明治19年12月から20年2月にかけて長崎に水道を作るため東京に出かけて政府に資金援助を要請しましたが、長崎に帰って来ると、

  居留地の人々から英雄として迎えられたそうです。そして2月12日付けで長崎在住の欧米人たち63人がフレデリック・リンガーを筆頭にして署名し、感謝のメッセ

  ージを次のとおり書いています。

 
    「我々からみて、貴殿の責任感を持ったこの1年間の行動は非凡なものであり、さまざまな困難が 取り 除かれたことは、貴殿の機転と根気強い

    ご尽力があってのことだと感じております。 その関係で、我々が特に感心しておりますのは、貴殿が去年夏に起きたコレラの大流行の際に取ら

    れた評価すべき対策、そして公衆衛生の包括的なシステムに対する貴殿の絶え間ない努力と 配慮であります。」 

                        ( ブライアン・バークガフニ著 『リンガー家秘録 1868-1940 』 より引用)


   感謝のメッセージと署名は4枚にわたっています。この感謝状は長崎歴史文化博物館が所蔵する明治20年の 「来翰」 に収められています。



                                

                              
                                
  
  
                           

                            一番上のサインがフレデリック・リンガー、下から三番目がトーマス・グラバーのサイン



                             


                             

                                         (長崎歴史文化博物館所蔵)


                    
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